2009年11月05日

不幸論

心の健康を保つのは難しい。憂鬱な気分に陥らないために、ハマってはいけない思考法を挙げていこう!強迫観念を一時的にでも解放するのがポイントだ。

・これしかない、逃してはもうオシマイだ
人生長いんだしノンビリいこうぜ。ゴミと言われることを覚悟すれば生きる術は無限にある。
(しかし、その覚悟ができる心はそもそもストレスが溜まらないかもしれない。)

・昔はよかった、今は駄目だ
良かった昔の自分というのは錯覚かもしれない。未来があるじゃないか!
それにしても、「俺の昔にはいいことなんて何もなかった」と発言すると同情の目を向けられるのは不思議である。未来が明るいという信念を持っていて、あくまでそれに比較して昔は全然って意味なんだけど。みんな反対解釈嫌いなんだなあ。

とりあえずいま片手間に思いつくのはこの程度。皆で追加していってみよう!
幸福な思考はどれも似たものだが、不幸な思考はいずれもそれぞれに不幸なものであろうから大勢の参加が期待されるところ。

-------------------------------------------------
参考文献
http://jpfax.com/unhappiness.htm
それにしても不幸自慢の多いこと。同情してもらうと負荷が軽くなるような心の作りにすることで、何か進化的にメリットがあったのかな?
人生がツマラナイのは疑いようもなく自明だからわざわざ言及しないでいいじゃん、それより希少な楽しいことに目を向けようぜって思うんだけど。

>サミュエル・ジョンソン:もしある人が自分の不幸な出来事について話したら、そこにはなにか楽しんでいるものがあると思って差し支えない。なぜならば、本当にみじめさだけしかないとしたら、その人はそんなことを口にしないだろうから。

うーん、みじめなだけの話をして周囲の気分を害する人って多いんじゃないかしら・・・?
posted by Char-Freadman at 15:57| 北京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月02日

船と棹

何か目的があって達成できないと挫折感を抱く。
何か欲求があって満たされないと怒りが湧く。

→論理(理論)は感情に先行する。

一方で、挫折している人や怒りを覚えている人を落ち着かせようと論理をこねても往々にして無駄に終わる。

この不可逆性は人類にとって有益ではあるーー不動の情熱で何かを仕上げた人の逸話の多いこと!まるで感情は川を流れる船のよう、論理はその方向を決める棹のようだ。

でも、心が簡単に説得されるようなものでなくなった代償は大きい。憂鬱な友人を放ってはおけなかったり、気に入った相手の説得に失敗してロジックの無力さを痛感することは多かろう。といってこちらも感情に流されては、ミイラ取りがミイラになって憂鬱が伝播したり、温度差から理解されなかったりと散々な目に遭う。

進化圧に反逆できるような人間になれたらいいのに!
posted by Char-Freadman at 13:26| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月31日

Superfreakonomics (超ヤバい経済学)

面白かったので一気に読んでしまった!画像は著者の一人、Steven Levitt。善良なオタクも、ナイスミドルな雰囲気を醸し出すことができるようになるのがお金のマジックか・・・!

beforeafter2.jpg



前作より社会的な問題を扱っている。綺麗なデータを編み出して、解くのが難しく思えることの背後にある人間の動機をあぶり出す手法はやっぱり圧巻。流石にオリジナル研究のみで2冊目を書くのは無理なのか、紹介がメインではある。いくつものパズルとそれに対する回答が提示されるという格好。読む気を減退させるのは嫌なので適当に紹介してみる。

一章は女として生まれることのコストを分析している。インド女性の生活が向上した理由、売春婦の生態(シカゴの娼婦と高級娼婦の生活は明らかに異なる!)や、男女の賃金格差、お金が好きなのはどちらかなど。
昏活ブームに踊らされる日本の女どもは、撤退時期を見計らう(!)賢い娼婦を見習ったほうがいいんじゃないかしら。さて店じまいをした娼婦は次に何をしたか、是非読んでみて欲しい。ニヤリとするだろう。

二章は生と死についてのインセンティブを扱う。いい緊急医師の見分け方、死の延期、テロリストを見破る方法などだ。
とりあえず子どもができたら、Aから始まる名前をつけたり、4月に生まれるように生殖行動をしてあげたりするとよさげ。

三章は利己的/利他的行動について。傍観者効果(キティ・ジェノベーゼ事件について一般に言われるのとは違う話に焦点が当てられる)、経済実験で言われていた利他的行動が誤解だったこと(cf. ジョン・リスト)など。
三流大で学士・博士を取り、二流大で教鞭をふるい、超一流大でテニュアをとった男の話でもある。

四章は安上がりな解決法について。医師と産婦とで出生児致死率が異なったのはなぜか、運転手の死亡率を下げるためのマクマナラの奮闘、チャイルドシートとシートベルトのどちらが安全かなど。

五章は地球温暖化について。人々の認識を変えようとするアルゴアの方法と、地球工学でちゃちゃっと解決してしまおうというIntellectual Venturesの方法とを比べている。どちらが安上がりで実行可能性があるかは論争があるようだけど。

六章はエピローグ。猿でも貨幣を理解するようで、人間社会の縮図が生まれたりして・・・。

センセーショナルな話を狙ったためか、発売直後から評判が悪い。特に五章の気候変動について批判が集中しているようだ(※)。以下ネタバレを含むので購入する気の方は読み飛ばしてください。

ピナツボ火山の噴火によって地球が寒冷化したことにヒントを得た、二酸化硫黄を成層圏に撒けば太陽光が散って温暖化効果が減るというアイデアに関しての懐疑的な視線が殺到している。地学には全く詳しくないので、これが科学的に可能かどうか詳しい人、是非読んでからコメントくださいな。

個人的にはネイサン・ミルボルトのほうに軍配を上げたい。人間はそんなに綺麗なもんじゃなくて習慣を曲げるのも苦手なので、皆のために汚染を減らしてよと呼びかけても効果はないって著者の意見に賛成だからだ。ガンガン技術を発展させて解決させようぜっていう野心家の方法のほうが実現可能性は高いと思う。
少なくとも安上がりな方法を探そうよって呼びかけに耳を傾けてもいいんじゃないかな、著者たちみたいに挑戦的な書き方だと伝わらない人は多そうだけどね。

※まとめが載っている。
http://languagelog.ldc.upenn.edu/nll/?p=1824
http://delong.typepad.com/sdj/2009/10/links-for-2009-10-17.html
http://climateprogress.org/2009/10/12/superfreakonomics-errors-levitt-caldeira-myhrvold/
posted by Char-Freadman at 02:01| 北京 雨| Comment(0) | TrackBack(0) | ぶっくれびゅー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月27日

Obsessed minded driver's game

天気のいい日に恋人とドライブをしている男を見かけたとしよう。間違いなく彼女は助手席に座っているだろう。

が、少し考えてみてほしい。後部座席に座ってもらうほうがメリット大きいんじゃないか?

・安全その1:事故の際に死亡率が低くなる
・安全その2:見蕩れる&話に夢中になり脇見運転

カーナビの操作はどうせ運転中はできないし、後部座席にいても話はできるから眠気覚ましという重要な役割は果たせる。

以上のことを踏まえ、「私を助手席に座らせるとは、なんて気が利かない男なの」と思う女性がいてもおかしくはない。さてどうするべきか!?






(解)
二人乗りのスポーツカーを買いましょう。
posted by Char-Freadman at 14:22| 北京 曇り| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月24日

ファッショん

トートバッグやマジックテープ仕様の財布に否定派が多いとは!

http://blog.livedoor.jp/news23vip/archives/1782216.html
http://news.livedoor.com/article/detail/4404731/

なるほど俺も秋葉原やMITでの服装を見て笑うことはあるけど、こうもタブーって増殖しがちだとは知らなかった。大衆って怖い。

理由を見てみると、財布を開ける音がダサいからだとのこと。でもこの感覚ってどこから来たんだろう?流行感覚って社会における期待に左右されるけど、何がそれを生み出しているのかしら。自分がどういうタイプなのか示すために服装を選んでるって説明もあるけど(Pesendorfer, AER1995)、そのモデルだとどういう服がどういう意味を持つのかは外生的に与えられている(デザインをする会社は独占的)。でもホントは社会で形成されていくもんなんじゃないのかなー、と。というのも、たとえば俺がバンダナ着けてビン底眼鏡かけてケミカルウォッシュジーンズ着て「これが格好いいんだぜ」と言っても誰も相手にしないわけで。

さてこの特殊例に関しては、以下の理由付けがありえそう。

仮説:「私は安物を身に着けるような手抜き男と付き合うような安い女じゃなくってよ、よろしくて」

こういう女は、
・恋愛にあってもブランドを求めている
・男にコミットメントを求めている
どっちだろう。

個人的な話をすれば、珍しく異性と食事に行く際は有意に服装を変化させている(つもり)が、果たして効果はあるのだろうか?データの取りようがない・・・!

使えないものが増えていくやるせなさ。まあファッションはサイクルだから任意の時点での使っていいものの量は同じなんだろうけど、タイミングを気にしなくちゃいかんのは面倒だなあ。
posted by Char-Freadman at 07:58| 北京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月22日

経済学=非常識!?

シカゴの思想へようこそ!



2004~2007までの著者たちのブログ(http://www.becker-posner-blog.com/)をまとめて、考察を追加している。章立てからして多い。性と人口(結婚革命やゲイカップル)、所有権(薬、交通渋滞)、大学(盗用やテニュアなど)、インセンティブ(肥満税、リバータリアンパターナリズムなど)、職と雇用(リボルビングドア、CEO給与など)、環境と災害(津波やカトリーナなど)、犯罪とテロ(飲酒運転、ネット賭博など)、国際問題(ハマス、マイクロファイナンスなど)の8つだ。

彼らのブログは面白いけど一つ一つの記事の長さが辛くて読めていない俺みたいな人には朗報である。しかし、言論の自由がある建前になっているけど本音ではそうではないアメリカで、よくこんな挑戦的に見えるかもしれない意見を出せるものだナァ・・・。

-----------------------------------
序文でブロゴスフィアに関してかなり前向きな姿勢なのが印象的だった。読者からすぐ反応が来るのが気に入っているようだ。疲れてしまったのかコメント欄を閉めてしまったマンキューとは対照的。

日本語のブログには扇動的なものが多く学術的な感じが漂うのは少ない(例外はあります)のは残念至極、けど名の通った経済学者の母数自体が少ないから仕方のないことなのかも。
posted by Char-Freadman at 12:39| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | ぶっくれびゅー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月15日

表記

日本で見かける中国の地図は、地名の呼び名がたいてい日本語での読み方になっている。非常に気に食わない。だって大陸で通じないもん!
長江のことをチョウコウと言って理解してくれる中国人は皆無で、チャンチアンと北京官話っぽく言わないといけない。アルファベットでの近似はなかなかうまくいっているような気がする(が、俺はネイティブ中国人ではないのでわからない)。
ちなみに中国の人も同じで、成田のことをチェンティエンと呼んでいるようなのでお互い様みたいだけど。海外の人と話すときに意思疎通がしやすくなるように普段からしておくといいんじゃないかなー。旅行しやすくなるし。

さて、でも一般的にはどう呼ぶのが望ましいのだろう。

・現地語を最大限尊重した呼び方
日本語の音韻では不足するが仕方ない。
・英語読みを倣う呼び方
日本語発音だと残念な感じになるけど。

地名だと分け方はこれだけだろうけど、人名だったら当人が呼ばれたい呼び方で呼ぶという方法もありうる。
たとえばAcemogluのことをクラスのトルコ人は「アジェモゥール」と呼んでいるが、アメリカ人は「アシモグル」だ。ちなみに彼はアルメニア系アメリカ人である。

圧倒的多数は英語読みをするしこんなこと気にもしないんだろうけど、なんだかモヤモヤ感が残る。
posted by Char-Freadman at 15:26| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月12日

Love Dynamics

クラスメイトから紹介されて大爆笑した論文のタイトル↓

1. "Dynamical models of love", J.C.Sprott, 2004, nonlinear dynamics, Psychology and Life sciences

2. "Love dynamics: the case of linear couples", Rinaldi S, 1998, Applied Mathematics and Computation, Volume 95, Number 2

3. "laura and petrach: an intringuing case of cyclical love dynamics", Rinaldi S, 1998, SIAM J. Appl. Math

4. "Love Dynamics Between Secure Individuals: A Modeling Approach", Rinaldi S. and Gragnani A., 1998, Nonlinear Dynamics, Psychology, and Life Sciences

全部peer-review誌です!(確かSIAMって応用数学で割と有名な学術誌だったような・・・)
燃え上がったり落胆したりくっついたり離れたりをみているみたい。イグノーベル賞にならないかしら。abstractからして英語の表現が秀逸で笑いを誘う。
"love growth and decay" (2より)
"cyclical pattern ranging from the extremes of ecstasy to despair." (3より)

-----------------------------------------------
解法のある微分方程式は少ない。恋の方程式も一般解はないから、近似しまくる原始的なやり方でゴリゴリ解いてみせましょう。
posted by Char-Freadman at 13:57| 北京 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月09日

コンプレックス

いままで挫折してきたものは数え切れないほど多い。いかなる態度を取るべきか悩むこともある。

・憧れ:(何を指しているか察しがいい人は気付くはずなので省略!)
・無視:興味が無くなるので概ねこうなるんだけど、一貫性を欠くとも言われそう。あれだけ熱中してたじゃん・・・みたいな。
・罵倒:嫌よ嫌よも好きのうち

さてどれも格好良くないんだけど、次善の策は何だろうねー。
とはいえ、挫折のないようにするのが最善とは思えない−−だって、それって自分の能力の限界を試してないってことじゃない−−んだけど。もし生まれ変わることがあったとしても、また自分に生まれたいもの。

--------------------------------------------------------
誰かの言明のウラにあるルサンチマンを読み解く(誤読するのはご愛嬌)のは楽しくて仕方が無いのだけど、なぜかそういう人は性格破綻者と呼ばれるようで。

むしろ醜い人間でも存在していいんだよーという暖かい心の持ち主なんじゃないかな!!!
posted by Char-Freadman at 11:14| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

公理論的ミクロ経済学

頭の体操に。



「一般均衡理論を理解しなくては貴様らに人権は無い!しのごの言わずにやれ!」と天下り式に定理を書いていくMWGのスタイル(※)とは違って、丁寧にモチベーションの説明が行われる。証明は非常に簡潔だし、各章は短いから心が折れること無く読み進められるし、練習題はひねったものばかり。著者の頭の良さ=おかしさが伝わる。
選好・効用・選択を説明した後に消費者行動・需要・双対性や生産関数の議論に入り、そして不確実性の話や社会選択理論にという形はMWGと同じ。でもヒルベルトみたいに徹底して公理論アプローチになっている(意思決定論のロジックから価格理論の説明があって非常にわかりやすい!)のが、最大の違いではなかろか。集合・位相論を理解しておくとさくさく読めるはず。著者のHPからDLできるというのが嬉しい。

ただ序文でも書いてあるけど、あくまでMWGやKrepsを学ぶときに参考にするという使い方をしたほうがよさげ。カバーする範囲が狭いからだ。

特に一章のまとめが印象的だったので載せておこう。

1. 2つの言葉で同じ概念を説明しようとするときは、それらが本当に同じ意味を伝えているのか留意せねばならない。
2. モデル化するときにおいた前提は、明確に意識したものを越えているかもしれない。暗黙のうちに置いている仮定は概念の理解には欠かせないもので、違ったモデル化をするときに役立つかもしれない。

1は既存の経済学vs神経経済学の構図、2は不確実性のモデル化を意識しているのかなー。

------------------------------------------------
(※)イメージ動画「やりすぎのウォークライ」

http://www.youtube.com/watch?v=fgapbzk3ojU

こういう大学教員がいたら面白いだろう!
posted by Char-Freadman at 11:11| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | ぶっくれびゅー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする