2011年09月19日

楽観の戦略的利用

悲観主義なYさんへ

楽観的になろうぜ!

以下、説得を試みてみよう。

0.使う証拠
心理学はアテにならない、と君は言う。
なるほど0.1%の有意水準をデータに要求する物理学に比べたら胡散臭いのかもしれない、でもそしたら何に基づいて判断したらいいだろう?自分の経験にしか頼らないよりは、長年研究者が苦労して集めた多くのデータも使ったほうが真理に近づけるのではないかな。

というわけでポジティブ心理学の文献から拾ってきた知見をお伝えする。

1.悲観主義は本当に「賢い」か?
悲観主義者は状況の把握に長けていると言われる。でも、その根拠となったデータは以下のようにして取られたものだ。

ランダムに点灯するライトとスイッチを用意する。本当はスイッチによらずライトは点灯するんだけど、楽観的な人は自分がライトをコントロールできていると捉え、悲観的な人はライトをコントロールできないと正しく認識した。

示唆的ではあるけれど、特殊な状況下で得られている。日常で判断が必要なときに悲観主義者がいつも賢いと、一般的に言えているわけではない。
悲観的だとやる気を失って意思決定に必要なデータ収集すらしなくなるかもしれない。

悲観主義者は悪いことが起きたら、「普遍的」かつ「永続的」なものととらえる。楽観主義者は逆に、「特定的」かつ「一時的」なものととらえている。
たとえばこんな具合に。

【大事なサッカーの試合で、点を入れることができなかった。】
悲観主義者:「自分はストライカーに向いてない」
楽観主義者:「急にボールが来たので」

【連続10人にフラれた】
悲観主義者:「自分はモテない」
楽観主義者:「日本の女は見る目がない」

2.楽観主義者は愚かか?
サンプルが少なすぎるため、どちらのとらえ方も統計学的には間違っている。それなら楽観主義を取ったほうがやる気出るしいいじゃないか、というのが俺のオススメするスタンスだ。

またポジティブな感情は、知性を磨くとの研究例がある。

3.楽観主義の得
他のメリットもある。健康と長生きに影響するし、生産性も高まるし、社会性も高まる。災難に遭ったときに元に戻りやすくもある。

4.楽観主義になる方法
そうはいっても楽観的になれなかったら意味無いじゃんと思うだろう。
でも大丈夫、効果の上がる方法はあるのだ。

失敗したときにわき上がる悲観的な説明に、自分で反論を加えるというもの。
過去のいい出来事への感謝と、嫌な出来事の容認とがキーみたいだ。

5.参考文献
ポジティブ心理学は、良い生き方とは何かを科学的に考えている分野。従来の心理学は鬱その他の精神疾患に対応するため、ネガティブな感情に焦点を当てて分析をしていた。でも人間の強みや美徳ってポジティブな動機にだって基づいているんじゃないかい、とのことだ。自己啓発や宗教に隣接していて怪しげではあるので、この分野の人は随分苦労しているみたい。

開拓者のセリグマンによる紹介(下は邦訳)。「楽観は適切なときに選択可能なもの」という考え方には衝撃を受けた。



楽観についての第一人者、ピーターセンによる入門(こちらも下は邦訳)。



上記の本によると俺は相当な悲観主義者みたいw
基本的には悲観的だけど、それでも楽観を目指したい。院生や患者などは特に楽観が効くんじゃないかなー。

6.まとめ
なにより、俺は楽しい気分のきみと話すのが好きなのだよ!説得されたまえ。
posted by Char-Freadman at 05:44| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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