2009年05月06日

詭弁だらけのセカイ

GWということで書棚をまとめてみた。下手の横好きというかそこまでこういう系に詳しいわけでは無いので、お勧めがあったら紹介してください!

前も紹介した(http://charkid.seesaa.net/article/103308065.html)レイモンド・スマリヤンの本、新装版が出ていたようだ。数理系は芸人というかホンモノの奇人変人ばっかりという印象(笑)







邦書での定番はこちら!



無限って考えていくと深みにはまります。



学術色が強いですが…。









理数系推理漫画の決定版!i,e,ケーニヒスベルクetcと聞いてゾクゾク来る人は読んでみると楽しめそうです。ファンブックに数学者のインタビューがあるのってこの漫画くらい。



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SPI、数的処理、クリティカル/ロジカルシンキングって聞くと虫酸が走るーー自己啓発・ビジネス書と同じく駆逐したいーー用語だけど書店にはあふれ返っている。大学の講義を普通に受けてりゃ身に付くのに、なんでわざわざ身構えて学ぼうとするのかよくわからん。バイト・サークル活動・資格取得と時間の使い方は効率的にやれるのに、こういう頭の使い方はできないってことだとしたら、奇妙なんだよね。
posted by Char-Freadman at 15:56| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 類別本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月24日

経済成長論

忘備録の代わりに。

お年玉で買ったのがようやく届いた。名著誕生の予感だ。そのうちしっかり通して読むつもり。1000ページもあるのは定理の全てに丁寧な証明がついてるから。



この手の本には珍しいことにTechnology Diffusionや貿易についても触れられている。Directed Technological ChangeやPolitical Economy of Growthなど、近年の著者の業績を反映したものとなっている。7部では経済発展について述べてるし、開発経済学徒には必読本になりそう。マクロ経済学の新しいスタンダードになるかも。でもAsset Pricingや金融政策などは扱ってないので、他の本で補完が必要。

こちらは技術進歩に重点を置いて書いている。


これらはいきなり読めるはずもないので準備段階にこのへんがよさそう。

入門書。ソローモデルから内生的成長論まで。データもあって丁寧。


最適化数学入門。


制御論を扱っていてより力学系っぽい。


変分法について非常に丁寧な解説が載ってる。アホの子もたくさん在籍するアメリカの大学万歳!


動学マクロの数学に慣れるためのバイブル。


90年代の成長理論の発展をまとめたもの。数学付録は使いやすい。


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流体の扱いにハミルトニアンを利用する力学の考え方が主流の現代マクロ、物理関係出身者には有利なのかもしれない。まぁそちらでは解の存在性や安定性についてはずっと慎重に扱ってるみたいだけど…。
posted by Char-Freadman at 01:48| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 類別本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

自由の思想

自由って何だろうと思う人にはやっぱりハイエクにチャレンジすると楽しめるんじゃないかなぁ。

一部では文明の発展の基本的条件として自由を分析する。政治理論・法哲学的な観点から考察が深まる。



二部では自由と法の関係を中心に、イギリス・フランス・ドイツの学者における自由の理念と民主主義の原則の形成を分析の対象としている。曰く、法の支配からは法実証主義ということは出てこないしましてや設計なんてもってのほかとのこと。



三部では社会主義の終焉と福祉国家の興隆を見て、自由を擁護する立場からその思想的特徴を分析する。後は経済学者らしい個別なトピックを見ていく。




翻訳がわかりにくいなぁとか思って英語で読んでみたけどやっぱりわかりにくいwオーストリア人として言葉を英語でつづるときに格闘したのかなぁ。

自由の分析、法の支配の理解を経て福祉国家への批判に至るその重厚さはいかにも敬遠されそうだけど。

・自由主義、民主主義の議論が好きな人
・法実証主義と自然法理論の対立が好きな人
・福祉国家に懐疑的な人

いろいろな読み方があるのが古典と言われる由縁だろうね。さすが経済・法の両方の資格を持ってるだけある。

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いきなり読んでも意味不明なので、以下の本で肩慣らしするとよさそう。法学系の先生方は、本を書かせたら(意外とw)わかりやすい。

法哲学の入門書として。まぁこの人カール・シュミットとハンス・ケルゼン(ハイエクは真っ向から対立している)から影響受けてる法実証主義の立場の先生だったように記憶しているんだけど…(間違っていたらゴメンなさい)



法概念論をリベラルの立場で見てみるならこのへんがアクセスしやすそう。わかりやすいとはお世辞にも言えませんがw



政治理論をリベラルの立場で概括したものがこれ。政治哲学の入門としてわかりやすい。



自然法思想の生みの親。まさに革命的思想。なお、経済系の人はそこにある労働に関しての叙述を見ても楽しめそう。マルクスの祖ですね。



ハイエクには設計主義的合理主義者として蛇蝎の如く嫌われていますが、自分の目で見るのが大事。



古典だけど、いい考え方が詰まっています。テイラー女史との愛の賜物。



貴族なのに見る目あるなぁ。



アメリカが堕したのは残念に思えるねぇ。



最後に、ハイエク出世(?)作。ふぁっきん社会主義・共産主義の著。



こういう諸々の本の知識があることを前提に議論しないと、堂々巡りになって生産的じゃないんだよなぁ。イデオロギー色が強い議論を見聞きするとびっくりすることが。
posted by Char-Freadman at 22:06| 北京 | Comment(0) | TrackBack(0) | 類別本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

Development Economics

後輩の日記にザッピングしてみよう。一応Sゼミ生だということをアピってみるw

開発経済学の定番の本といったらこれですね。数式は一切ないので気力のある(800ページ超ある!)学部生なら読み通せそうです。



開発のミクロ経済学を包括的に扱う唯一のテキスト。結構読むのがしんどいでしょう。



ゲーム理論による提携の分析。協力ゲームではよくある話だけど、交渉過程(汚職とか脅しとかありえるからねぇ)そのものに焦点を当てているのがいかにも開発経済学者らしい。



こちらも開発のゲーム理論。近刊です。人は信頼を築けるのか!?



論文集を並べてみます。上はDebraj Ray、下はミクロ開発経済学です。





四月にハンドブックの新版が出るようです。10年ぶりですね。待ちきれない!



契約理論を習得するならこの二冊。フランスの巨星J.J.Laffont著。上は
政治におけるインセンティヴ構造を分析したもの、下は特に開発国に限ってそれを分析したもの。数学的な要求はとても多いですが楽しめるでしょう。中国で実際にアドバイザーとして働いていただけあって、やはりケーススタディが多い。計量経済学者としても一流の仕事も載っています。





更に政治過程が気になってきたらこの本。上は開発経済学者、下は取引費用経済学者が著したものです。





貧困から脱出するために貿易は欠かせません。インドでなぜ貧困が続くのか分析した本です。ちなみに著者のエスワラン・コトワルは論文も面白いです。論旨が明確で非常に読みやすい本に仕上がっています。



最後に日本語の入門書を。前半は国際貿易・国際金融について、後半は開発経済についてです。(一部の諸君、ツッコミはしないようにwww)



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試験近くなるとやたらと面白い本が見つかるんだよなぁw
試験に感謝でもしとくかwww
posted by Char-Freadman at 14:39| 北京 | Comment(2) | TrackBack(0) | 類別本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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