自由って何だろうと思う人にはやっぱりハイエクにチャレンジすると楽しめるんじゃないかなぁ。
一部では文明の発展の基本的条件として自由を分析する。政治理論・法哲学的な観点から考察が深まる。
二部では自由と法の関係を中心に、イギリス・フランス・ドイツの学者における自由の理念と民主主義の原則の形成を分析の対象としている。曰く、法の支配からは法実証主義ということは出てこないしましてや設計なんてもってのほかとのこと。
三部では社会主義の終焉と福祉国家の興隆を見て、自由を擁護する立場からその思想的特徴を分析する。後は経済学者らしい個別なトピックを見ていく。
翻訳がわかりにくいなぁとか思って英語で読んでみたけどやっぱりわかりにくいwオーストリア人として言葉を英語でつづるときに格闘したのかなぁ。
自由の分析、法の支配の理解を経て福祉国家への批判に至るその重厚さはいかにも敬遠されそうだけど。
・自由主義、民主主義の議論が好きな人
・法実証主義と自然法理論の対立が好きな人
・福祉国家に懐疑的な人
いろいろな読み方があるのが古典と言われる由縁だろうね。さすが経済・法の両方の資格を持ってるだけある。
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いきなり読んでも意味不明なので、以下の本で肩慣らしするとよさそう。法学系の先生方は、本を書かせたら(意外とw)わかりやすい。
法哲学の入門書として。まぁこの人カール・シュミットとハンス・ケルゼン(ハイエクは真っ向から対立している)から影響受けてる法実証主義の立場の先生だったように記憶しているんだけど…(間違っていたらゴメンなさい)
法概念論をリベラルの立場で見てみるならこのへんがアクセスしやすそう。わかりやすいとはお世辞にも言えませんがw
政治理論をリベラルの立場で概括したものがこれ。政治哲学の入門としてわかりやすい。
自然法思想の生みの親。まさに革命的思想。なお、経済系の人はそこにある労働に関しての叙述を見ても楽しめそう。マルクスの祖ですね。
ハイエクには設計主義的合理主義者として蛇蝎の如く嫌われていますが、自分の目で見るのが大事。
古典だけど、いい考え方が詰まっています。テイラー女史との愛の賜物。
貴族なのに見る目あるなぁ。
アメリカが堕したのは残念に思えるねぇ。
最後に、ハイエク出世(?)作。ふぁっきん社会主義・共産主義の著。
こういう諸々の本の知識があることを前提に議論しないと、堂々巡りになって生産的じゃないんだよなぁ。イデオロギー色が強い議論を見聞きするとびっくりすることが。
posted by Char-Freadman at 22:06| 北京 |
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